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Blog de jennifer9922

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  • 「ここらへんから、山崎さ
    publié le 31/12/2024 à 13:49

    「ここらへんから、山崎さんの日記に仕事だけでなく、新撰組の皆のことが書いてあるんです」

     

    ようやく読み進めた美海は頷いた。

    確かに、この日を境にどんどん文が多くなっている。

    今の日記に限りなく近い形だ。

     

     

    美海はペラペラと日記をめくった。

     

     

    この日は、永倉さんと原田さんと藤堂さんのこと。

     

    この日は、土方さんのこと。

     

    この日は斉藤さん。

     

    あ、この日は私と沖田さんのことだ。

     

    近藤さんに古い時は山南さん。最近では鉄くんも書いてある。読んでいてつい笑みが浮かんでしまうことばかりだ。

    これを読んでいるとその時のように鮮明に思い出せる。

    楽しかったな。

     

    きっと、山崎さんも笑いながらこれを書いてたんだろう。

     

     

    「……あ…。わかった……」

     

    美海は呟いた。

    目にはじわじわと涙がたまってきた。

     

     

    「そういうことか…」

     

    再びそう言った時には涙は腕に落ちた。

     

     

    もう枯れたと思っていた。

    何度も沢山の仲間が死んでいった。

    それでもやはり死に馴れることなんてない。

    一生懸けてもそんなことはないのだ。

     

     

    山崎と過ごした日々を思い出した。

    本当だ。ずっと、楽しかった。

     

     

    「幸せだった。そういうことですね…?そう、受け取っていいんですよね?山崎さん…」

     

     

    波が大きく揺れた。

     

    それが二人には山崎の返事のように取れた。

     

     

    今日は静かな晴天だ。

    海鳥が群れを成して飛んでいく。

     

     

    沖田は頷き、うんと空気を吸う。

     

     

    「山崎さんは、幸せだった。そういうことですよ」

     

     

    そう優しく言うと美海の頭を撫でた。

     

    美海の目からはぼたぼたと涙が落ちた。

     

     

    美海はしばらく山崎の日記を抱いたまま、声を挙げて泣いた。

     

     

     

    山崎さん。

    私達も、幸せでしたよ。

     

     

    そう海を見つめて心に思った。【改善脫髮】生髮方法大全!只有一種永久有效? @ 香港脫髮研社 :: 痞客邦 ::

    山崎が水葬されてから数日が経った。

    あの日記は皆見たようだが、反応は知らない。

     

    でもきっと同じことを思っただろう。

     

     

    カン…カン…

     

    ザッ…

     

    久しぶりの砂利に足を着けた。

    大きく背伸びをする。

     

     

    「着きましたね。江戸」

     

    沖田の声が後ろからした。

    美海が頷く。

     

     

    そうなのだ。

    彼らは江戸に着いたのである。

     

     

    案外想像していたよりは軍艦は早く江戸に着いた。

     

    沖田は途中あまりに船酔いが酷いため降りるかと聞かれたが、それじゃあ病人みたいで嫌だと残った。

    病人なのは確かなのだが。

     

    「うっ…」

     

    着いた瞬間地面にしゃがむ者は沢山いた。

    船酔いしたのである。

     

     

    最後に近藤に肩を貸しながら土方が出てきた。

     

    「江戸かぁ!懐かしいなぁ!なんだか肩もすぐに治る気がするよ!」

     

    「あぁ…」

     

     

    遠くから人が走ってくる。

     

    「よぉ土方さん。新撰組も今か?」

     

    「佐川さん!」

     

    佐川率いる会津も今着いたようだ。

    佐川は驚いたように周りを見渡すとニヤリと笑った。

     

     

    「流石の新撰組も船酔いには敵わなねぇってか?」

     

    「まぁそんなとこです」

     

    土方は苦笑いした。

     

    「そちらは?」

     

    「見てのとおりさ」

     

    佐川は自分達が降り立った船の付近を顎で指した。

     

    「そっちもですか」

     

    土方と佐川は吹き出した。美海達は鳥羽・伏見の戦いに参戦していないため、佐川とは関わりがない。

    美海達以外は佐川を知っている。

     

     

    「おい歳。そちらは誰だ?」

     

    土方と佐川は二人で盛り上がっているためなんだか蚊帳の外な感じがした近藤は半ば不機嫌そうに問い掛けた。

     

    美海と沖田も聞き耳を立てる。

     

     

    「あぁ。すまねぇ。遅れたな」

     

    土方が紹介しようとすると佐川が言葉を被せた。「申し遅れてすみません。会津藩別選隊長の佐川官兵衛と申します。

    土方さんとは伏見で仲良くさせていただいています。いやぁ、あなたが近藤局長ですね?

    伏見での新撰組の働きは素晴らしかった。あのような団体を率いているあなたにお会いできて光栄です」

     

    佐川はペラペラと喋ると近藤ときつく握手をした。

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